プラスチック商品の材料・材質選び
プラスチック材料・材質選び方
プラスチックでの商品開発を検討中のお客様からプラスチックの材質選びについてこんな質問をよく頂きます。
・〇〇という商品を作りたいけど材料は何がいいかわかりません。
・同類の商品は△△という材質だから同じで材質でいいですか?
・プラスチック種類が多くて何がなんだかよくわからない・・・。
なかにはプラスチックに種類があることすらすら知らなかった。というお客様もおみえになります。
それでも全く問題ありません。
お客様はプラスチックのプロである必要はないので・・・こちらに丸投げして下さい。
商品を考える際にこちらで材料・材質、それらの特性についてもアドバイスさせて頂いております。
どのようにプラスチック材料を選んでいるのか?
では、どのようにプラスチックの材料・材質を選定しているのか?
多くの場合、お客様に開発商品の用途や要望などをお聞きし消去法で材料を選定をします。
用途や要望などとは、使い方、使う環境や状況、寸法精度、色、印刷、コストなど商品に関する様々な内容です。
具体的にどんな風に材料選定のための消去法をしているかというと・・・具体例でお話します。
実際に先日、お問い合わせいただいた案件ではこんな感じです。
お客様とのやり取り
『〇〇を作りたいと思っています・・・色は透明で・・・最後に接着剤でくっ付けます!』
この会話だけでもたくさんあるプラスチック材料の種類から1〜2種類に絞ることが出来ます。
会話しながら、僕の頭の中ではこんな感じで考えていました・・・
透明で接着向きな材料はPC・PS・PMMAなど。でも、〇〇という商品用途は肉薄だけど割れにくさが必要。さらに安価なほうがいいという点で・・・
材質はPC。もしくはABSの透明。
しかしABSの透明は透明と言っても擦りガラスのように乳白がかるので候補としては弱いかな〜。
PCとABSは収縮率がほぼ同じなので、PCで検討を進めて金型完成時にABSの透明も試作し比較してもらうのがベストかな。
念のため、材料屋さんにABS透明で乳白の少ないものあるか聞いてみよっと。でも材料価格を考えるとPCだろうな・・・。
プラスチックの教科書に書いてるようなことを実際の経験とあわせて話しながら、多くの種類のプラスチック材料から消去法で検討しています。
最終的には材料メーカーに見積もりをもらう際にこれらの用途、要望などの話をメーカーへ確認して最終判断をします。
またお客様には実際に弊社にある同様の材料でできた製品などを見たり触っていただき確認していただいております。
(この案件の際は試片をお渡しして接着テストをしてもらいました。)
今回はわかりやすい事案として雑貨案件でのお話を書きました。実際には同じ材質でもさらに細分化されたグレードがあり物性特性がアレンジされたものがあります。これらはご要望によって検討可能です。また工業製品などでは分子量や具体的な強度などのエビデンスが必要な場合もあるかと思います。その際は材料メーカー資料などを元に判断し、材料メーカーへの問い合わせや各種試験機関への試験依頼も可能です。これらがご必要の際は打合せの際にお声おかけ下さい。
こんな感じでプラスチック材料の選定は行っております。
参考になれば幸いです。
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