日本・韓国・中国の金型費用と発注のコツ

最近、金型の製作作依頼が立て込んでいました。
そのなかで何軒かの金型メーカーさんとやりとりしている中で
あらためて海外・国内での金型製作のコストの違いに目にとまりましたので比較してみたいと思い書きます。

まず、固定概念というか先入観で言えば・・・

(高い)日本>韓国>中国(低い)

このイメージなのではないでしょうか?
※この式はあくまでイメージなので各国の差を数値などで表記はしません。

最近1~2ヶ月で10型ほど各国金型メーカーで見積りを取りましたが…実際の金型価格差は以下の感じ
日本国内で100万円で製作としたら
韓国100~120万、中国100万~110万といったところ。

この価格は日本の金型メーカーは3社、韓国は2社、中国は2社での見積もりを馴らした価格イメージ。
この価格帯の金型見積もりにおいて10万ぐらいの差は誤差に近いかと思います。
つまりほぼ同じ価格レベルとみていいくらいです。
ですから、僕は電話一本で話が通じ、メンテナンスや打ち合わせ、その他様々面で気使いをしていただけ、もちろん技術と品質に優れている地元のメーカーさんを優先に選んでいます。近いというのは最大のメリットかもしれません。

しかし、一概に国内がいいかというとそうばかりでもない。
というのは状況に応じて各国の製造コストのパフォーマンスが最大化する要因があるんです。
韓国製は一般的に言われるのは短納期、金型の品質も高め、数十面同時に発注するとコストの低減もできることが多い。
中国は大きな製品生産ロットでアッセンブリや梱包までの後加工が必要な商品を現地生産で行うとコストパフォーマンスが最大化することが多いようです。
(成形品のみや少ロットだとメリットは半減以下…品質管理まで考えるとメリットは低めかも。)
ただ…こういう何十面を同時に動かすメーカーさんや大量な生産をするのは大手が多く、少ロット希望の開発メーカーさん、商社さんにとってはあまり参考にならない話かと思います。

少量の金型発注をと考えると弊社の事例のほうが役立つかと思います。
弊社の場合は、所有する成形機は150トンが最大のため、その成形機で生産できる金型サイズ(500mm×500mm程度)以下で小型な金型がメイン。
同時に発注する金型面数も多くて3面~5面くらい。通常1~2面にて発注。

このような小型の金型を単発で発注する場合は、電話一本で話が通じ、メンテナンスや打ち合わせ、その他様々面で気使いをしていただけ、
もちろん技術と品質に優れている国内の金型メーカーさんがおすすめできます。

当然ではありますが、間に入る業者数を減らすこともコストや情報の正確な疎通の面から大切になります。
安くていいものを買うコツは『○○が安い』という固定概念を外し臨機応変にすることかもしれませんね。